皆さんのリハビリ部門では、働きやすさについてマネジメントをしているだろうか。
どんなにモチベーションの高いセラピストであっても、働きやすさが乏しい環境ではモチベーションが低下することが予想される。
働きやすさとは、「セラピストがリハビリ部門に貢献するための環境整備」である。
環境整備にはいくつかの種類があるがここでは職場環境について解説する。
職場環境
職場環境は物理的なものと社会的なものに分けられる。
物理的職場環境
室温、個人の作業スペース、治療ベッドの数や質、物理療法の種類、電子カルテの有無、車椅子等の福祉用具の有無等
社会的職場環境
上司・同僚との人間関係・パワハラやセクハラの有無・チーム医療に対する価値観等
近年、物理的職場環境は改善されてつつあるが、社会的職場環境が悪化しているリハビリ部門が多くなっている。
多くのセラピストが能力を発揮できずに職場を退職する理由として、社会的職場環境の悪化を挙げている。
つまり、現代におけるリハビリ部門のマネジメントでは社会的職場環境のマネジメントが必須と言える。
この社会的職場環境のマネジメントに必要なのは「価値基準」である。
価値基準
組織で大切にしたいと皆が思う共有・共感された価値観
例 常に他人を思いやる/最後まであきらめない/挑戦者であれ
価値基準がなければ、組織の構成員は判断の拠り所をなくすことになる。
価値基準が組織で浸透していれば、判断に迷うことなく組織が求める方向性に動くことができる。
つまり、社会的職場環境のマネジメントは価値基準の浸透であると言ってよい。
したがって、リハビリ部門の管理職が、組織における価値基準の明示や浸透に汗をかくことが出来なければ、社会的職場環境は悪化するばかりである。
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授